弁護士に依頼する際に注意すべきポイントは?

一般の人が弁護士に何かを依頼するということは、なかなか頻繁に経験するものではありません。そのため、弁護士の選び方一つで、交通事故の被害者が加害者に請求できる損害賠償金の金額が変わってくることも考えられます。

被害者が満足した結果を得るために、必要な交通事故に詳しい弁護士の選び方のポイントについて説明します。

まず、第一に、弁護士が交通事故に関する紛争の経験があるかどうかが問題となります。弁護士の扱う業務は法律問題全般と極めて広く、中には会社の法律問題を専門としていたり、離婚関係の問題を専門としているなど、弁護士一人一人で特色が異なることが多いです。そのため、その中で特に交通事故を専門にしている弁護士に相談することが重要です。

それまでに多くの交通事故関連の事件を経験していることから、被害者の直面している問題について、早い段階から展望を示してくれることも多く、その後の計画を作成する上で大きな利点となります。

次に、真摯に対応してくれる弁護士であるかが重要にあります。弁護士にも色々います。中には、利益を追求する結果、あまり報酬が得られないような案件については、雑にこなしたり、そもそも受任すらしないといったことも考えられます。

このような対応を取られると、被害者としては弁護士全般に対する不信感を大きく募らせてしまうことにつながりかねません。そのため、自分が相談する弁護士が、真摯に対応してくれるかどうかについてよく検討する必要があります。

最近では、最初の1時間は法律相談無料といったことをしている弁護士も多いので、その1時間の相談の中で抱いた印象をもとに、この弁護士に依頼するのが望ましいかについて判断するのが良いと思われます。

弁護士も一人一人に個性があり、どの弁護士を選ぶかによって結果が大きく変わってくることも少なくはありません。また、被害者にとって交通事故というのが人生の中でも大きな問題となっていることが多いことからしても、弁護士の選択については極めて慎重になる必要があります。

自分の重要な問題を委ねる相手だからこそ、よく吟味した上で判断することが求められると言えます。

身内が交通死亡事故にあってしまった場合

交通事故によって、家族が死亡してしまった場合、残された被害者遺族は加害者に対して損害賠償を請求していくことになります。もっとも、死亡事故における慰謝料の計算は、交通事故で怪我をした場合とは異なってきます。そのため、予めどのように慰謝料が計算されるのかについて検討しておく必要があります。

まず、慰謝料の内訳として、被害者本人固有のものと被害者遺族固有のものとに分けられます。

そのうち、被害者本人固有の慰謝料とは、死亡してしまった被害者本人が、加害者に対して有する損害賠償請求権のことを言います。

もっとも、死亡してしまった本人から直接損害賠償を請求することはできないため、被害者本人の地位を相続した相続人によって請求されることとなります。この場合の損害賠償額は、被害者本人が家族の中で占める地位によって変動します。例えば、死亡した被害者本人が家族の生計を支える大黒柱であった場合は、損害賠償額は高額に計算されますが、結婚をしていない独身であるような場合は、前者に比べて損害賠償額は低下するとされています。

次に、被害者遺族は、被害者本人が死亡することによって強い精神的な苦痛を受けることから、この苦痛に対する賠償として、損害賠償を請求することができます。もっとも、被害者遺族固有の慰謝料は、死亡した被害者本人の慰謝料によってかなり低額なものとされており、被害者遺族と死亡した被害者本人の相続人が共通する場合は、相続人が請求する被害者本人固有の慰謝料の中に、被害者遺族固有の慰謝料を含めて計算することもあります。

何れにしても、被害者遺族としては、身内が交通事故で死亡することによって大きな生計的、精神的な損害を被ります。そのため、その損害に対する適切な賠償を求めていく必要があります。

交通事故の示談を弁護士に依頼するべきか?

交通事故の示談において、加害者と被害者との間で意見の衝突が生じているような場合、被害者は弁護士に依頼して示談を進めてもらうのが良いのでしょうか。

この点、弁護士に依頼するとなると弁護士費用として一定の費用がかかりますし、インターネットを利用して情報収集が簡単になった今日では、弁護士に頼らなくても独自で情報を集めて示談を進めていけそうとも思えます。

しかし、結論から言えば、交通事故の後遺症の程度が大きい場合であったり、交通事故当事者の間で軋轢が生じているような場面では、弁護士に依頼する方がよいと言えます。

まず、交通事故に関しての情報をインターネットで集められるとしても、その情報を利用する被害者自身は、交通事故に経験が少ないため、その情報を十分に活用することができません。そのため、知識も経験も豊富な保険会社の担当者に言いくるめられてしまうことがあります。保険会社の担当者に知識や経験で太刀打ちできるのは、交通事故に関する紛争を日々扱い、交通事故の示談交渉について豊富な経験がある弁護士しかいません。その意味で、弁護士に依頼する方が、迅速かつ満足のいく解決につながります。

また、交通事故に関する示談が成立した場合、示談書を作成することとなりますが、通常示談書に記載しておくべき条項については、日常的に交通事故関連の事件を扱っている弁護士でなければ適切に織り込むことができません。

せっかく示談書を作成するにまで至ったとしても、その作成が被害者によって独自になされたものである場合、織り込んでおくべき条項を欠く結果、当初予定した示談通りに損害賠償金を支払ってもらえない場合もあります。

そして、示談において提出する必要が生じる各資料について、独自に集めるのが困難である場合も、弁護士に依頼していれば、各資料の収集についても代理してもらえます。さらに、提出すべき資料の中では、適切に書式を整えた上で、内容について説得的に作成しなければならない書類なども多々生じます。このような書類は、日々交通事故事件を扱う弁護士でこそ作成できるといった点もあるため、弁護士に依頼して作成してもらう方が、自分で作成するより安全と言えます。

弁護士費用は確かに安くはありません。しかし、弁護士に依頼した結果、当初の示談金額より大幅に高い金額を請求できるようになることも多く、かかる費用が高いというだけで弁護士への依頼を敬遠すべきではないと考えられます。

なお、自分がかけている任意保険で「弁護士費用特約」という特約がついている場合には、弁護士費用を一定額支払ってくれる場合がありますので、確認した方がよいでしょう。

そのため、弁護士事務所の無料相談などを利用しながら、自分の事故について安心して依頼できる弁護士を探すことが重要です。